1.26パンクラス後楽園大会雑感
詳細な観戦記は他の方に譲るとして印象に残った選手を個別に雑感などを少々。
ターボ・フェアテックス選手
「とんだ一杯食わせ物」なんて言っちゃってごめんなさい。
総合の練習始めて3ヶ月という割には結構対応してました。普通にタックルも切ってましたし。
蹴りの強さは彼の格闘家としての出自を考えれば当然としても、特筆すべきは「きわの強さ」。至近距離からの効かせる打撃はさすがと唸らせるものがありました。
まさに腐ってもムエ鯛。
なんちって。
次も見てみたい選手です。
でも、やっぱり身体はゆるかったなあ。おそらく適正体重は一つ下の階級だと思います。
砂辺光久選手
本来打撃にはセオリーというものがあって、オーソドックスなら左に、サウスポーなら右に廻りながら、リードのパンチなり蹴りなりを出したり、相手のパンチをガードしたりするわけです。
これは世界の定説です。(ライフスペース代表談)
(って、ネタが微妙に古いよ。)
で、ですね。こと総合の世界に限って言えば、この世界の定説が守られていないことのそらあまあ〜多いこと多いこと。
まっすぐ入って貰わなくていいカウンター貰ったり、まっすぐ下がっていらんパンチ貰ったりっていうシーンをそらあもう何度目にしたことか。
そういうことをやってるとWOWOWのエキサイトボクシングでモミアゲ大王浜田剛史さんに「まっすぐ下がっちゃあダメですよ〜」って怒られちゃうわけですよ。
お髭の剃り跡@男性ホルモン過多でじょりじょりされちゃうわけですよ。
ジョー小泉さんが笑えない駄洒落を言い始めちゃうわけですよ。
じゃあ、ボクシングではそうでも、総合の技術体系のなかで打撃のボディーワークがそのように変化していったのかっていったら全然そうじゃなくて。
例えば、グラバカの 郷野聡寛選手がこの世界の定説を実践しつつ総合の試合で見せるアウトボクシングなんて見ていて惚れ惚れするほどです。
高橋さんの試合も例に挙げてみますか。は〜い、みなさんビデオスタンバ〜イ!
去年の横浜文体でのアルボーシャス戦。サウスポーの高橋さんはガードを上げて右に廻りながらリードのパンチを出しつつ地道に試合を作っています。右にスペースが無い場合はいったん左に廻ってスペースを作って、また右に廻るっていう繰り返し。
つまり、ちゃんとやる人はやってるんです。
そう!これは世界の定説なんです。(ライフスペース代表談)
もちろん、前に出て打ち合わなければいけない局面もあるわけで、その場合はこの限りではありませんがね。
前置きが長くなっちゃいましたけど、ここからが砂辺選手の話。
彼もまたちゃんとやってる人でした。
定説を実践しつつ、上下左右に打ち分けるコンビネーションは見ていて小気味良かったです。
欲を言えば左のローがもっとスムーズに出せればなとは思います。
いや、すんません。素人が調子こきました。
判定にはなりましたが完勝でしたね。
コーナーポストに登って吼えるほど完勝だったかっていうとそらまた微妙ですけど。
でも、デビューしたての頃の線の細さも解消されてましたし、これからパンクラスフェザー級戦線のトップコンテンダーに入って来るのはおそらく間違いないでしょう。
今後が楽しみな選手です。
以上、松本にしては珍しく技術的なお話でした。
福田力選手
私、普通に福田選手が勝つと思ってましたけどね。持てる資質からいっても、今後あっというまに頂点に登り詰めて行くもんだと思ってました。少なくともここで足踏みは無いだろうと。
一緒に観戦した友人@総合格闘家が「ああ!あの構えはやばいですよ!」と言い終わった終わらないかの瞬間、我々の視線の先にはガードがら空きの福田選手がマットに轟沈する姿がありました。
君、格闘技に詳しいね!
油断ですかね?
客席にいた大将KIDも暫しフリーズ。
大石幸史選手
「普通に大石君が勝ちますよ!」とは一緒に観戦した友人@総合格闘家の弁。
ええ、私もそう思ってました。
相手の石毛大蔵選手同様、寝技に行く気は毛頭無し。
まあ、それは一つのゲームプランとしてはありなんでしょうけど、闘い方がいただけない・・・。
前と後ろ一直線に行ったり来たり。
そう世界の定説をずらり無視!
案の定、打撃を被弾しまくりでリング上は「血塗られた木曜日」状態・・・。
加えてベタ足がゆえにいいのが1発入っても追撃できず・・・。
逆に何度も捕まって首相撲からの膝地獄・・・。
こんなこと総合素人の私がプロで何試合もこなしてる彼に向かって言うのは釈迦に説法、堀辺は骨法、矢野はエセ骨法なんでしょうけどね。
彼が空手に傾倒して行った経緯が全く分からないんでアレですけど、そもそも顔面無しで足を止めて打ち合う事が前提の競技とはおのずと技術体系が異なって来ると思うんですけど、その辺のとこどうなんでしょう?
教えて!えらい人!
これは格闘技に限らず、物事を改善する時全てに言えることなんですけど、それまでの何が良くて何が悪かったかを分析することなくして、やり方を全て変えたところでバチっとはまることなんてほとんど無いと思うんですよ。取捨選択とトライアンドエラー、マイナーチェンジを繰り返すことが改善の近道だと私は思うんですけどその辺のとこ水曜どうでしょう?
これを大石選手の例に当てはめてみると、今の戦法を見る限り以前のやり方を全てそぎ落としてしまっている。
それで結果が出ていればまた違って来るんでしょうけど、以前と今の何が良くて何が悪いのか全く検証できないちょっとした混乱状態に今あると思うんですよ。
これは全くの私の想像ですけど。
いずれにしても今の戦法を見直さない限り、今後も厳しい闘いが続くと思います。
何度も言うようですが、彼の持てる資質から言ってもこんなところで足踏みしてるような選手ではないと思います。
いや、ほんと、釈迦に説法、堀辺は骨法、矢野はエセ骨法ですみません・・・。
マジで応援してるんでがんばって下さい。
ポアイ菅沼選手
「普通にやれば李世学が勝つと思いますよ。結構守りが堅いですからね。(with微笑)」とは彼と対戦経験がある某格闘家@阪神ファンの弁。
「ああ、負けちゃった、ハハハ・・・。」
と、某格闘家@阪神ファン結構いい加減。
ちなみに「優勝した人とやるってのはどうですか?」という私の提案はバッサリ却下されました。
現時点での勢い、立って良し寝て良しの技術的バランスを見ても本命はポアイ菅沼@ウクレレ奏者じゃないかと思います。
ところで、反対のブロックに魔界1号がエントリーするんじゃないかっていう噂がネット上をかけめぐってますけど、本当ですか?尾崎社長?
もし本当ならいつかどこかで見たような、ドロドロで塩分過多の泥試合になる予感、悪寒、既視感、第六感。リングサイドでクソみそに野次るたなちんさんがいる予感が確信に変わる瞬間。
みんな!やっちまいな!
北岡悟選手
「あいつは言うだけ番長や。」とはその昔、長州力を評した前田日明談。
いや、北岡選手がそうだとは誰も言うてませんよ。
ただ、口だけ先行の感が否めなかったのもこれまた事実。
しかし、彼の格闘技に対する真摯な取り組みは彼の肉体、試合を見れば猿でもわかるというのもこれまた事実。
認めつつ、愛しつつも憎むこの近親憎悪。
いや、これでも私、日本で11本の指に入る北岡ファンを自認しています。
そんなに指は有りませんって。
試合はですね。前回よりも両者の力の差は縮まっていたと思います。
次やったら勝てますよ(with贔屓目)。
いや、ここは俺たちのホームリング、パンクラス。勝つまで続けると噂される和田アキ子のマージャンよろしく勝つまでやり続けましょう!尾崎社長!
そうそう激戦に思わず感動して、花道戻って来る北岡選手に握手求めちゃいましたよ。
私がそんなことするなんて誰が想像できて(カマ口調)?
いや、これでも私、日本で12本の指に入る北岡ファンを自認していますから。
だから、そんなに指は有りませんって。
あ〜、そうそう、北岡選手を口汚く野次った連中に野次り返したのはこの私。
相手は推定格闘技ジム生数名。
おじさん、ボコられなくて良かったね。
「まあ、仲良くしようよ。」という冷静な方、推定1名。
まあ、そらそ〜よ。とは岡田彰布監督談